Efficacy

有効性について

  • ここでは、不死化幹細胞の美容商品に関連する有効性を検証した結果をご紹介いたします。

      • 1. ターンオーバー(角化細胞の増殖)

        角化細胞(ケラチノサイト)は皮膚基底層にある細胞今回使った細胞はHaCaTと言う角化細胞。
        この細胞に培養上清を加えると増殖が早くなるか検討。早くなればターンオーバーを早くすることが言える。

        条件
        DMEM+5%FBS
        DMEM+5%FBS+50%SHED-CM
        DMEM+5%FBS+50%primary(Kintaro)-CM
        上記の条件下で3日間培養後解析

      • 2. 美白効果(黒色細胞を使用し検証)

        細胞の培養方法:上記の条件で3日間培養。
        細胞を回収し遠心分離(高速回転3分間)をした結果、画像の通り有効性が認められた。

        Cysayの上清の方が美白効果が高いような結果が得られた。

        アルブチン単体で美白効果を期待するよりもアルブチンと培養上清をミックスすることによってより高い美白効果が出ることが分かった。

      • 3. 細胞保護作用(皮膚細胞を使用し検証)

        左は、一般的な培養系のため基準とする。
        中央は、RD 30mMで120分経過することで細胞にRDの毒性か効いて死んだ細胞が剥がれ落ちている。4割くらい生存。
        右は、RD30mMと上清15%で培養したもので細胞にダメージが入っているように見えるが細胞が剥がれ落ちずに生存しているため細胞を保護しているといって良い。

        経時変化の図。+15% SHED-CM(培養上清を含む)が細胞が生き残ることが分かった。

      • 4. シワ改善(繊維芽細胞を使用し老化モデルを作成して検証(PT-PCR))

        ・抗酸化・抗糖化作用(繊維芽細胞を使って検証(ROS assay kit 糖化キット))

        細胞から出る活性酸素を抑えることができるか検討する実験
        活性酸素は老化や疲労の原因。わかりやすい例でいうと切ったリンゴをそのまま置いていると酸化するのを想像するとわかりやすい。
        前日に96wellプレートに繊維芽細胞がパンパンになるように繊維芽細胞を巻きます。接着させるために1日置きます。

        翌日、TBHP(細胞)から活性酸素を出させる試薬で刺激します。
        この時培養上清に活性酸素を抑える効果があれば活性酸素の産生を抑えてくれます。
        測定した結果、Cysayの培養上清はprimaryよりも活性酸素を抑制する効果を示すことが分かった。

        ・コラーゲン産生(繊維芽細胞を使用し検証(RT-PCR))

        線維芽細胞の実験
        条件
        ・MEMのみで培養
        ・培養上清100%で培養
        上記条件下で3日間培養した。

        COL1は、真皮に存在する線維芽細胞から産生され、肌の弾力や強度に関与するコラーゲンの1つ。
        年齢と共にコラーゲンは減少・変性し、ハリ低下、シワ発生の原因となります。
        3日間培養してRT-PCRで測定。RNAレベルで見ている。
        結果、培養上清を加えると80%くらいコラーゲン産生量が増加することが分かった。


        ・エラスチン産生(繊維芽細胞を使って検証(ELISA))

        線維芽細胞を培養した上清を回収してエラスチンの産生量を測定した
        条件
        ・MEMで培養
        ・MEMと50%のCysayの上清
        ・MEMと50%のprimary(Kintaro)の上清
        ・100%のCysayの上清
        ・100%のprimary(Kintaro)の上清
        で3日間培養した。
        ELISAで測定したため線維芽細胞を培養していた上清を回収してELISAした。
        結果、培養上清が入っていることによってエラスチンの産生が促された。MEMのみで培養しているものは検出できなかった。
        Primaryの方が高くなっているのは特殊な培地で培養しているからと考えられる。


        ・エラスチン産生(繊維芽細胞を使って検証(ELISA))

        MMP-1はコラーゲン分解酵素です。
        これは年齢を重ねることによって増加していきます。
        実験系は線維芽細胞にH2O2(過酸化水素)を入れて培養します。

        条件は
        ・普通にMEMのみで培養した線維芽細胞。
        ・MEMと培養上清とH2O2で培養した繊維芽細胞
        ・MEMとH2O2のみで培養した線維芽細胞

        H2O2を入れる理由としてはH2O2は細胞の老化を促進させろので、線維芽細胞の老化モデルを作ることを目的としています。
        線維芽細胞が老化するということはMMP-1が増加するということです。
        MMP-1はコラーゲン分解酵素なのでコラーゲンが分解されてしまい、肌に弾力がなくなります。

        培養上清を加えることで解決できるか検討。
        結果、線維芽細胞をH2O2で培養したものはMMP-1の産生量が増えた。
        しかし、培養上清を加えることによってMMP-1の産生を抑えることができたし、普通に培養している線維芽細胞よりもMMP-1の産生量よりも低くなった。

        つまりアンチエイジング効果がありシワ改善や肌のハリの向上につながると考えられます。


        ・保湿作用(繊維芽細胞を使って検証(RT-PCR))

        生体内の細胞を模倣した図です。
        左の図は普通の細胞で水を出入りさせるアクアポリンのイメージ。老化するとことで減少していく。
        しかし培養上清を加えることによってアクアポリンの数が増えて細胞に水が豊富に供給される。水の出入りが早くなる分常に新鮮な水が細胞にある。これが保湿につながるメカニズム。
        わかりやすい例えをすると、プールを満タンにするのにホース1本でするか5本でするかの違い。

        線維芽細胞の実験
        条件
        ・MEMで培養
        ・MEMと50%の上清で培養
        ・100%の上清で培養
        RT-PCRでAQP1(アクアポリン)とAQP3を測定
        アクアポリンは細胞の水の通り道として働くタンパクで皮膚の細胞では保湿に関係します。
        水を運んでくれる管のようなもの培養上清と一緒に培養することによってアクアポリンの産生が増加。

      • 5. エイジングケア(繊維芽細胞老化モデルを使用し検証)

        線維芽細胞にH2O2(過酸化水素)と一緒に培養することで線維芽細胞の老化モデルをてくることができる。
        老化モデルを使って、若返りが可能なのか検討していく

        コラーゲンに関しても細胞が老化してもコラーゲンの産生量をある一定水準まで戻すことができる。

        MMP-1はコラーゲン分解酵素です。
        これは年齢を重ねることによって増加していきます。
        実験系は線維芽細胞にH2O2(過酸化水素)を入れて培養します。

        条件は
        ・普通にMEMのみで培養した線維芽細胞。
        ・MEMと培養上清とH2O2で培養した繊維芽細胞
        ・MEMとH2O2のみで培養した線維芽細胞
        H2O2を入れる理由としてはH2O2は細胞の老化を促進させろので、線維芽細胞の老化モデルを作ることを目的としています。
        線維芽細胞が老化するということはMMP-1が増加するということです。
        MMP-1はコラーゲン分解酵素なのでコラーゲンが分解されてしまい、肌に弾力がなくなります。
        培養上清を加えることで解決できるか検討。結果、線維芽細胞をH2O2で培養したものはMMP-1の産生量が増えた。しかし、培養上清を加えることによってMMP-1の産生を抑えることができたし、普通に培養している線維芽細胞よりもMMP-1の産生量よりも低くなった。
        つまりアンチエイジング効果がありシワ改善や肌のハリの向上につながると考えられます。

        細胞が老化してもアクアポリンの産生を増やすことができる。

      • 6. 育毛作用(毛乳頭細胞の増殖)

        毛母細胞にシグナルを送る毛乳頭細胞の増殖力が上がっているのがグラフで分かる。
        結果、毛母細胞の働きが促されるので太くしっかりとした毛が作られる。

      • 毛乳頭細胞が角化されることで毛が成長しているので、角化増進ということは長い毛が作られるということを示唆している。