What is stem cell culture supernatant?

幹細胞培養上清とは?

  • 幹細胞培養上清液とは、幹細胞を培養繁殖させた際の上澄み液のことで、細胞が繁殖(分裂)する際に分泌した生理活性物質(最近話題のエクソソーム等のサイトカイン)を大量に含んでいます。

    幹細胞の種類によって、この上澄み液に含まれる情報伝達物質等が、体内の幹細胞に直接働きかけて組織の再生を促す作用があり、再生美容だけでなく、再生医療の分野でも注目されています。

    上澄み液に含まれるサイトカインの種類や量、その能力は、幹細胞の種類によって大きく異なります。

  • “ 幹細胞治療と幹細胞培養上清治療の違いについて ”

    幹細胞治療と幹細胞培養上清治療は、どちらも再生医療の一種として注目されていますが、それぞれに特徴があります。

    • 幹細胞治療の特徴

      損傷した組織や臓器を修復するために、幹細胞を直接体内に注入します。 幹細胞には、様々な種類の細胞に分化できる能力があり、損傷部位で新しい細胞を作り出すことで組織の再生を促します。

      • 損傷組織の修復促進
      • 長期的な効果が期待できる
      • 比較的高額
    • 幹細胞培養上清治療とは?

      幹細胞を培養した際に分泌された上澄み液を体内に注入する治療法です。 成長因子やサイトカインなど様々な生理活性物質が含まれており、細胞の増殖や組織の修復を促進する効果が期待できます。

      • 細胞を直接注入しないため、比較的安全性が高い
      • 複数の生理活性物質が複合的に作用するため、幅広い効果が期待できる
      • 効果の発現が早い
      • 比較的安価

  • “ 品質・安全性について ”

    日本再生医療学会による「細胞外小胞等の臨床応用ガイダンス」にて推奨されている、リスクプロファイリング・製造工程管理・品質検証、に完全に準拠した手法で、幹細胞培養上清を調製しています。

    • 比較内容
      当社団が提供する製品
      A社製品
      B社製品
      C社製品
      CPC保有
      情報なし
      情報なし
      情報なし
      製品内容
      原液
      原液
      希釈液
      配合液
      製造国
      日本
      日本
      日本
      韓国
      ドナー
      日本人
      欧米人
      日本人
      韓国人
      ドナースクリーニング(感染症)
      7項目
      5項目
      8項目
      情報なし
      ドナー血液検査回数
      2回相当
      1回
      1回
      1回
      ウイルス試験(完成品)
      5項目
      検査なし
      検査なし
      検査なし
      マイコプラズマ試験
      陰性
      陰性
      陰性
      検査なし
      無菌試験
      陰性
      陰性
      陰性
      検査なし
      エンドトキシン試験
      0.25EU/ml 未満
      情報なし
      情報なし
      検査なし
      製品管理
      ロット毎
      ロット毎
      ロット毎
      検査なし
    • 01. リスク・プロファイリング

      • ドナーのトレーサビリィと健康確認
      • 調製工程における/GMP準拠
      • 無菌室における液体窒素下保管
      • 定温管理による輸送
      • 検体および調製(製造)・投与記録の保管

      使用している幹細胞は、健康な日本人乳児または女性ドナーから採取した幹細胞で、ドナー合意もあり由来が明確です。
      細胞採取から培養まで、一貫して日本国内で行っています。

    • 02. 調製工程(製造工程)・品質

      • CPC内での調製

      無菌医薬品製造区域の環境と同じレベルの施設内において、QMS(品質管理システム)による徹底した品質管理体制の中、細胞培養および培養上清の調整を行っています。
      クリーンルーム内に設置されている安全キャビネットはISOクラス5で管理されています。

    • 03. EV調製物のチェック項目並びに効果検証

      • EVsとしての形状・サイズを有する粒子の存在
      • EVマーカー分子の存在
      • EVs以外の混入物質の評価
      • 重要品質特性(CQA)の解析
      • 対象疾患に対する有効性の検証

      培養には、Xeno-free培地を使用しているため、アルブミンやフィブリノーゲン等が含まれません。
      また、製造ロット毎に、エクソソームやサイトカインの含有量が一定以上あることを確認しています。
      東京医科大学や会員クリニック様と、体内動態研究や臨床研究を継続して行っています。