歯科領域

歯科領域における治癒効果

男性11名、女性5名の計16名の患者(35歳〜70歳)の28部位に対して、歯科領域におけるSHED-Tの培養上清の治療効果を検討した。 症例の内訳は、インプラント関連が14名(18部位)及び歯周病関連が7名(10部位)であった。インプラント関連をさらに細かく見ると、骨再生誘導(GBR)・ソケットプリザベーションが11名(15部位)、サイナスリフトが3名(3部位)であった。

ここで、GBR(骨誘導再生)法とは、欠損した歯槽骨や顎骨などの骨組織の再生を促す治療方法であり、インプラントを埋め入れるために十分な骨の量がない場合などに利用される。また、ソケットプリザベーションとは、骨の吸収を防止するために、抜歯の時点で人工骨などを「穴」に入れて骨を再生させる方法をいう。

サイナスリフト(上顎洞底挙上術)は、上顎骨の内部に存在する上顎洞が拡大し、歯槽骨のある部分の厚みがインプラントを行うために不十分となった場合に行われる。
その厚みが不足している上顎洞の部位に、移植骨や骨補填材、最近ではインプラント本体の一部を挿入して、上顎洞の底部分を押し上げる技術をいう。 実施症例の評価を、2011年9月までの26部位について、術後3か月あるいは6ヶ月のレントゲン(CT含む)で評価した。以下の5段階に分けて評価した。

結果を表6、図7(A)〜(F)、図8(A)及び(B)、並びに図9(A)及び(B)に示す。

図7(A)では、白抜き矢印①で示した部分にβ-TCPの粉末が詰まっていることが観察された。

これに対し、図7(C)では同じ部分が矢印②で示した部分の構造が変化し、下側にある骨と同じ無構造となっており、骨形成が促進されていることが確認された。

また、図7(D)では、白抜き矢印の部分①に骨ではなく、され肉芽組織が形成ていること、及び黒色の矢印の部分②に未熟な骨芽形成されていることが観察された。

これに対し、図7(F)では黒食の矢印③の部分が成熟した骨となっており、骨形成が促進されていることが確認された。

以上から、歯科の分野における骨形成の促進が確認された。

上記28症例のうち、評価時期が到来していないNo. 27及び28については評価を行わなかった。評価を行った。
全症例(26例)中
・著効(5)10例(38.5%)、
・効果(4)7例(26.9%)、
・不変(3)8例(30.8%)、吸収(2)1(3.8%)
・不良(1)0例
であった。

著効と効果を合わせると17例(65.4%)という高い奏効率


疾患別の内訳をみると、インプラント関連(17例)のうち、
・著効(5)9例(52.9%)
・効果(4)4例(23.5%)
・不変(3)3例(17.7%)
・吸収(2)1例(5.9%)
・不良(1)0例
であった。
インプラント関連では、著効と効果を合わせると13例(79.4%)という非常に高い奏効率を示した。

インプラント関連では、著効と効果を合わせると13例(79.4%)という非常に高い奏効率


また、歯周病関連の9例では、
・著効1例(11.1%)
・効果3例(33.3%)
・不変5例(55.6%)
吸収及び不良は認められなかった。

歯周病関連においても、著効と効果を合わせて4例(44.4%)という良好な奏効率を示した。

さらに、足場別に見てみると、β-TCPを足場とした8例では、著効が4例(50.0%)効果が3例(37.5%)不変及び不良はなし、吸収が1例(12.5%)という結果であった。

足場としてβ−TCPを使用した場合には、著効と効果を合わせると7例(87.5%)という非常に高い奏効率を示した。

インプラントでは、図7〜図9に示すように、いずれの症例においても骨の再形成が観察された。

また、足場としてβ-TCPを使用したときに、β-TCPの骨への置換等がどのように起こっているかを、提出組織をヘマトキシリン及びエオシンで染色して確認した。

詳細は特許庁ページでご確認ください。